寛厳よろしきを得る

松下幸之助さんは

「指導者はいわゆる寛厳よろしきを得ることができるよう心がけることが大事だと思う。

やさしさばかりでは、人びとは安易になり、成長しない。厳しさ一方でも、畏縮してしまい、のびのびと自主性を持ってやるという姿が生まれてこない。だから寛厳よろしきを得ることが大切なわけであるが、ただこれは、厳しさと寛容さを半々に表わすということではない。厳しさというものはなるべく少ない方がいい。二十%の厳しさと八十%の寛容さを持つとか、さらには十%は厳しいが、あとの九十%はゆるやかである、しかしそれで十分人が使えるというようなことが一番望ましいのではないだろうか。」

と言っています。

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Tag : 叱る

公明正大

松下幸之助さんは

「後漢の時代に、高潔をうたわれた楊震という政治家がいた。この人がある地方の太守として赴任していったところ、たまたま以前に引き立ててやった王密という人が夜分に訪ねてきて、大枚の黄金を揚震に贈ろうとした。楊震が受けとるのを断わると、王密は「こんな夜中で、この部屋には私たち二人しか居ないのですから、誰にもわかりませんょ」と言った。そのときに揚震は「誰も知らないと言うが、君と私自身が知っているではないか」こう言ったという。

他人が知っているということよりも、まずみずからの心に問うて、やましいところがないか、公明正大であるかということが大切だと思うのである。」

と言っています。

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Tag : 自分自身

小田原評定では…

松下幸之助さんは

「多くの会社では決起大会をやり、反省すべき点や、今後の目標を確認しあいます。しかしそれも、こうしなければならないということはわかった、というだけではいけない、実行がなければいけません。実行ができない限りは、百の決起大会を行なっても、それは費用を使うだけ、時間を使うだけに終わってしまいます。

昔の話に小田原評定ということがあります。大軍が攻めてくるということに対して、小田原城の人は、評定に明け評定に暮れてついに負けてしまったという話です。それではいけない、評定は一回でよい、あとは実行だ、そうしてこそ、はじめて成果をあげられるのです。一にも実行、二にも実行です。」

と言っています。

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Tag : 計画 実行

一千万円の時間

松下幸之助さんは

「先日、知人から「息子があなたに会いたがっている、十分でもよいから会ってやってもらえないか」という依頼がありました。十分ぐらいだったらと会いましたが、後日その知人が、息子さんが「今日は一千万円儲かった」と、喜んでいたと言うのです。「松下さんの十分間は、それだけの値打ちがある」というわけです。

私にそんなに値打ちがあるとは思いませんが、その考えは偉いな、と感心しました。人の時間をさいて話を聞くとき、これをお金で評価する必要はないにしても、単に話を聞いただけでなく、その行為に感謝して、ある種の感慨を持たなければならないことを、私はこの二十五歳の青年に教えられました。」

と言っています。

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Tag : 時間 価値

苦労を希望に変える

松下幸之助さんは

仕事のコツを体得するということは、決して楽なわざではないと思います。相当精魂を込めてやらなければならないと思うのです。それはやはり一つの苦労だと考えられます。しかし苦労であっても、それをやらなければ一人前になれないのだということを、青少年の間から、常に先輩に聞かされていますと、それは苦痛でなくなってくるのです。それは希望に変わるのです。ですから、そのコツを体得することに対して精魂をかたむけるということができてくると思います。そのように、いろいろむずかしい問題にも、心を励まして取り組んでいくところに、自己の完成というか、自己の鍛えがあると私は思います。」

と言っています。

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Tag : 仕事

富の本質

松下幸之助さんは

「時代によって富についての考え方も変わってきます。これまでは単に蓄積された物が富と考えられてきましたが、経済の進歩した今日では、その物を生産し得る能力、生産力こそが真の富だとも考えられます。

それでは生産力だけを増やせばいいかというと決してそうではありません。生産は必ず消費に相応じなければなりません。いくら生産しても、それが消費されなければ何の値打ちも持ちません。すなわち、消費力があればこそ、生産力があるのです。したがって生産力と消費力のバランスをとりつつ増大させていくことが、富の増大であり、繁栄の道もそこから生まれてくると言えるのではないでしょうか。」

と言っています。

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Tag : 豊かさ

社員学の第一歩

松下幸之助さんは

社員はまず、社長をはじめ首脳者というものかいかに忙しい仕事をし、いかにその職責が重大なものであるが、ということを知っていただきたい。私は社員学の第一歩は、そこから始まると思う。またそういうように、社員が首脳者の苦労を知ると同時に、社長や会社の幹部は、社員の立場に対して理解を持ち、そして社員の働き、苦労に対して大いに感謝することが大切である。

こういうようなことに双方がなると、どんな事業でも成功すると思う。またそういう考え方がどの程度にあるのか、ということによって、その会社の将来を非常にはっきりと判定できると思うのである。」

と言っています。

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Tag : 責任 社員

みずからを教育する

松下幸之助さんは

「人間の教育にはもちろん立派な校舎も必要であり、環境も必要でしょうが、それのみに頼っていてはならないと思うのです。行政の充実により、なるほど環境はだんだんよくなってくるでしょう。しかしそういう環境がつくられたとしましても、その中でそれぞれの人がみずからを処して、みずからを教育してゆく。自問自答しつつ、より高きものになってゆくということを怠っては、決して立派な人間は生まれてこないと思うのです。

きょうよりあす、あすよりあさってと、みずからを高めてゆくところに人間の成長があり、またそこから立派な人間が生まれてくるのではないでしょうか。」

と言っています。

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Tag : 教育 環境

派閥の活用

松下幸之助さんは

「“派閥の解消”ということがよく問題にされる。しかし考えてみると、私は派閥というものはおよそ人間の集まるところ、どこにでもついてまわるものだと思う。派閥をつくるのはいわば人間の本能であって、いいとか悪いとかいう以前の問題ではないだろうか。

それならば、むしろ派閥を肯定した上で、これを活用していくことを考えてはどうか。つまり、各人がバラバラでいるよりもいくつかのグループになっていた方が、全体としてまとめやすく、より能率的に事が運べるわけである。

派閥は解消できない。むしろあっていい。大切なのは、派閥を真に生かす、心の高まりだと思うのである。」

と言っています。

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Tag : 派閥

断絶はない

松下幸之助さんは

「最近の若い人たちの考え方が変わってきているといえば変わってきている。そしてそこから断絶という受けとめ方も出てくるけれども、おとなと若い人の間には、いつの時代でもある程度の隔たりはあったわけである。しかしそれは考え方の違いであり、断絶とは考えられない。それを何か断絶という言葉におどらされて、おとなが言うべきことも言わないというのは、非常によくないことだと思う。断絶という言葉でみずから離れてしまってはいけない。

断絶はない。しかし青年と中年、老人とではおのずと考えが違う。永遠にそうなんだ、と考えてそれを調和していくところに双方の努力と義務があると思う。」

と言っています。

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Tag : 時代

日に新たな経営を

松下幸之助さんは

「よく長い歴史と伝統を持った“しにせ”と言われるところが、経営の行き詰まりに陥ることがある。そういうところは正しい経営理念を持たないかというと決してそうではない。むしろ、創業以来の立派な理念が明確に存在している。

しかし、そうしたものを持ちながら、それを実際に適用していく方針なりやり方に、今日の時代にそぐわないものがあるわけである。もちろん、旧来のやり方でも好ましいものはそのまま続ければいいわけだが、やはり時代とともに改めるべきは改めていかなければならない。

その時どきにふさわしい日に新たな経営があってこそ、正しい経営理念も永遠の生命を持って生きてくるのである。」

と言っています。

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Tag : 理念

法律は国民自身のために

松下幸之助さんは

「民主主義の政治のもとにおける法律は、国民お互いの暮らしを守り、それぞれの活動の成果を得やすくし、一人ひとりの幸せを生み高めていくところに、究極の目的なり存在意義があるのだと思います。いってみれば、国民が国民自身の幸せを実現していくためにみずから法律を制定する、というしくみになっているわけです。

したがって、国民お互いがこういう法律を軽視し、無視するような姿がかりにあるとするならば、それはいわば自分自身を軽んじ、自分の尊厳を失うことにも通じると思います。そのことをお互い国民は正しく認識しあい、法律を常に正しく守りあってゆくことが肝要だと思います。」

と言っています。

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Tag : 自由 責任

カメの歩みの如く

松下幸之助さんは

「カメの歩みというのは、一見のろいようだが、私は結局はこのあせらず、騒がず、自分のペースで着実に歩むというのが、一番よいのではないかと思う。手堅く歩むから力が培養されてゆく。逆にパッとやればどうしても手堅さに欠けるから、欠陥も出てくる。だから見たところでは非常に伸びたようだが、あとであと戻りをしなければならないということも起こってくる。

ウサギのカケ足では息が切れる。といってハヤ足でもまだ早い。一番いいのはやはりナミ足で、カメの如く一歩一歩着実に歩むことではないかと思う。人生行路だけではない。事業経営の上でも、大きくは国家経営の上においても同様であろう。」

と言っています。

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Tag : 変化

対立しつつ調和する労使

松下幸之助さんは

「労使の関係は、常に“対立しつつ調和”するという姿が望ましいと思います。つまり、一方でお互いに言うべきは言い、主張すべきは主張するというように対立するわけです。しかし、同時にそのように対立しつつも、単にそれに終始するのではなく、一方では、受け入れるべきは受け入れる。そして常に調和をめざしていくということです。このように、調和を前提として対立し、対立を前提として調和してゆくという考えを基本に持つことがまず肝要だと思います。

そういう態度からは必ず、よりよきもの、より進歩した姿というものが生まれてくるにちがいありません。」

と言っています。

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Tag : 意見

困難から力が生まれる

松下幸之助さんは

「人間というものは恵まれた順境が続けば、どうしても知らず識らずのうちにそれに馴れて、安易になりやすい。昔から“治に居て乱を忘れず”ということが言われ、それはきわめて大切な心構えであるけれども、そういうことがほんとうに百%できる人はおそらくいない。やはりどんな立派な人でも無事泰平な状態が続けば、つい安易になる。安心感が生じ、進歩がとまってしまう。

それが、困難に出会い、逆境に陥ると、そこで目覚める。気持を引き締めて事に当たる。そこから、順調なときに出なかったような知恵が湧き、考えつかなかったことを考えつく。画期的な進歩、革新もはじめて生まれてくる。」

と言っています。

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Tag : 逆境

心を遊ばせない

松下幸之助さんは

「指導者というものは、常に心を働かせていなくてはいけない。もちろん、それは四六時中仕事に専念しろということではない。それではとても体がもたない。だからときに休息したり、あるいはレジャーを楽しむこともあっていいと思う。ゴルフをするなり、温泉に行くのもそれなりに結構である。

しかし、そのように体は休息させたり、遊ばせたりしていても、心まで休ませ、遊ばせてはいけない。お湯のあふれる姿からも何かヒントを得るほどに、心は常に働いていなくてはならない。全く遊びに心を許してしまうような人は、厳しいようだが、指導者としては失格だと思う。」

と言っています。

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Tag : 没頭

会社は道場

松下幸之助さんは

「仕事というものは、やはり自分でそれに取り組んで、体得していかなければならないものだと思う。しかし自得していくには、そのための場所というか、道場とでもいうものが必要であろう。

ところが幸いなことにその道場はすでに与えられている。すなわち、自分の職場、自分の会社である。あとはその道場で進んで修業しよう、仕事を自得していこうという気になるかどうかということである。しかも会社という道場では、月謝を払うどころか、逆に給料までくれるのだから、こんな具合のよい話はない。このような認識に立てば、仕事に取り組む姿も、謙虚に、しかも力強いものになるはずである。」

と言っています。

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Tag : 修行

賢人ばかりでは

松下幸之助さんは

「世の中は賢人がそろっておれば万事うまくいく、というものでは決してありません。賢人は一人いれば、それで十分なんです。さらに準賢人が三人、準々賢人が四人ぐらい。そんな具合に人が集まれば上々でしょう。賢人ばかりですと議論倒れで一向に仕事がはかどらないといったようなことになりがちです。

一つの実例をあげれば、ある会社で三人の立派な人物が、お互いに協力しあっていたはずなのにどうもうまくいかない。そこで一人を抜いてみた。すると残る二人の仲がピタッと合って非常にうまくいき、抜かれた人物も他の分野で成功した。そんなことがよくあるものなのです。」

と言っています。

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Tag : 能力

知識を活用する訓練

松下幸之助さんは

「松下政経塾には、優秀な先生方に講師として来てもらうわけですが、普通の学校のような授業はやらない。まず、学生が質問をしてそれを先生に答えてもらう形式をとる。質問するものがなかったら、先生は何も言ってくれないというようにしたいんです。質問をするためには疑問を持たなければならない。疑問を持つに至るまでの勉強は自分でやらなければならないというわけです。

つまり、知識を与えるのではなく、持っている知識を活用する能力を育てていく訓練を重ねて、自分の考えを堂々と主張できるような人間になってもらいたいという願いを持っているのです。」

と言っています。

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Tag : 知識

福祉はみずからつくるもの

松下幸之助さんは

「お互いの福祉を向上させていくことは好ましいことであり、基本的には大いに推進されていい。しかし問題は誰がそれを生み出すかである。

今日、一つの風潮として、国民は国がいろいろやってくれるだろうと思い、国は国民の税金を頼り、足りなければ増税したらいいという安易な考えがある。それぞれが何とかなるだろうと考えているわけである。しかし、福祉を高めていくのに必要な資金は、みな国民が営々として働き生み出した税金にほかならない。つまり福祉を行なうのは形の上では国であっても、国民なのである。そういう認識を深くし、福祉の向上のためにお互い何をすべきかを考えることがきわめて大事だと思う。」

と言っています。

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Tag : 福祉

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